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介護(補償)等給付

介護が必要なケガや病気をしている人、後遺症を患っている人、 に支給されるのが、介護(補償)等給付です。

とはいえ介護が必要な人すべてが受け取れるわけではなく、 厳しい条件があります。↓

  • 1級のケガや病気・後遺症、を患っていること
  • または、2級のケガや病気・後遺症、のうち精神系統の機能もしくは精神を患っていること、胸腹部臓器の機能について患っていること

↑まずこのどちらかを充たしたうえで、さらに

  • 現に介護を受けていること
  • 病院や診療所に入院していないこと
  • 老人保健施設や特別養護老人ホームなどを利用していないこと
    (つまり民間サービスや家族による介護を受けていること)

を充たす必要があります。↑
特養老人ホームなどを利用しているケースでは、利用者はすでに国から充分な支援を受けているとみなされるようで、 支給対象から外れます。

いくら受け取れるのか

介護にかかった費用が支給されます。 ただし、かかった費用の全額がもらえるわけではなく、上限があります。 常時介護が必要な状態であれば、毎月177,950円が。 随時介護が必要な状態であれば、毎月88,980円が、それぞれ上限となります。

うちでは家族が介護をしているのですが、その場合、かかった費用はいくらで計算すればいいのでしょうか?
身内が介護をしている場合、常時介護が必要な状態なら月に81,290円が、 随時介護が必要な状態であれば月に40,600円が、それぞれ最低でも支給されます。

なお、仕事中に起きた労災には介護補償給付が、通勤災害には介護給付が支払われます。

さらに、介護補償給付と似たものとして、複数事業労働者介護給付というものもあります。 2020年に新設されたものですが、複数業務要因災害と呼ばれるものが原因になった労災について支払われるものです。

複数業務要因災害とはどういうものか、少し複雑なのでこちらで説明しています。

この3つの給付を合わせて、介護(補償)等給付といいます。 給付されるものは同じです。

介護(補償)等給付 の必要書類

提出先 勤務先を管轄する労基署

時効 2年

前提として障害(補償)等年金傷病(補償)等年金を受けている必要があります。そのうえで等級が第1級か、第2級(条件付き)であることが求められます。

提出書類 サンプル
請求書(様式第16号の2の2)
(ダウンロード)

様式第16号の2の2記入例
医師または歯科医師の診断書  
介護費用証明書
(ダウンロード)
有料介護サービスを受けた場合

介護費用証明書の記入例

代表弁護士加地弘

文責:青葉法律事務所弁護士 加地弘

この10年以上、ほとんど労働事件ばかりを扱ってきました。相談に始まり裁判まで多くの経験を積んでいます。 区役所、上場企業などでセミナー・講演多数。 2016年から労働局の東京都労働相談情報センターからの依頼で、セミナー講師を務めてもいます。

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